研究室紹介 建築学科

建築デザイン分野建築意匠研究室

「心地よく「住まう」ことのできる」建築をめざして

お気に入りの椅子から、自分の部屋、住宅、家の前の街路、馴染みの街並み、住み慣れた都市、ホッとする風景、そして地形にいたるまで、私達はこれらのいわゆる環境と関係しながら生活しています。どんなスケールであれ、心から安らぐことのできる「場所」をつくることが建築です。問題はその心安らぐ「場所」とはどのようなものなのかということであり、それをより良く知りたいと努力しています。
そして、そのような「場所」を具体的につくることが建築デザイン。実際に建つ建物、実際には建たないプロジェクト、いずれにしてもつくることの実践をとおして、つくることの楽しさを知ること、経験すること。それが目的です

建築デザイン分野建築史研究室

建築の誕生、隆盛、そして衰亡のドラマを追う

ドイツ、オーストリアの近代建築を専門としています。現在私たちが目にする建築や都市はいかにして成立してきたか、その背景を文献や建築の調査をとおして考えています。
卒業研究のテーマは、学生の希望を聞き、それにそったテーマを選択するため多種多様です。ヨーロッパと日本。時代は古代から現代まで。 自らテーマを決め、自らの力で論文をまとめる。大学生活のなかで最も充実したひとときを送ります

建築デザイン分野建築設計計画Ⅰ研究室

環境の一部としての建築を探求し構想する

建築には、それを取り巻く都市あるいは自然、近隣のコミュニティーといった環境との関係を十分に考慮して設計することが近年ますます求められるようになっています。建築が建つ地域の風土、歴史、文化、人々の振る舞いに至るまでを深く分析し、環境に寄与する建築を構想することを目的として、研究、実践の両面での活動を行なっています。
近年は日本のまちづくりや建築デザインの研究?実践に加え、海外の都市問題や住宅問題の改善に関する取り組みも行っています。

建築デザイン分野建築設計計画Ⅱ研究室

景色につくる

様々な事例に学び、「体験の時代」に応答する建築の設計論研究?デザインの実践に取り組んでいる。

建築デザイン分野建築構法研究室

ストック時代の建築構法。

建築構法とハウジングの研究に取り組んでいます。建築構法とはものとしての建築をいかにつくるかを扱う分野ですが、その利用や運用のしかたも含めたところまで、ハウジングというキーワードから取り組んでいます。具体的には、国内外に見られる住居の集合形態の多様性とその長期のマネジメント手法、既存の建築や都市空間の再生手法の広がりに注目しています。いろいろな手が加わりながら居住環境が徐々に向上していくハードやソフトのしくみについて、みなさんと一緒に考えていければと思います。

建築デザイン分野都市空間デザイン研究室

自分の周りを見つめ直すことから始めよう

コンパクトで多様な機能を有する市街地の実現に向けた、人口10万人から50万人の中?小規模の都市を中心とした海外や日本の都市の現地調査による比較研究、近年増加傾向にある在日外国人を含めた日本における社会統合(ソーシャル?ミックス)された都市モデルの研究を行っている。
また、都市の外部空間(オープンスペース)の利用方法について、歩行者にとって快適な空間のデザインのあり方についても研究を行っている。


構造デザイン分野建築構造Ⅰ研究室

建築物に作用する自然の力をとらえる

建築物を安全に機能的に設計するためには、台風や地震などの自然現象がどのような性質を有しているかを明らかにしなければなりません。沖縄と関東地方では台風の影響が異なるのは、経験的にも理解できます。そこで台風をモデル化してその性質を調べ、地域特性を加えたシミュレーションにより、これから建てる建築物に風がどう作用するのかを研究します。また、強風時の建物の「ゆれ」を効果的に抑える制振装置の設計方法に関する研究を行います。
柔らかくそして力強く人間を守ってくれる機能が備わった、本当に安心してくつろげる空間をつくるために必要な研究をしています。

構造デザイン分野建築構造Ⅱ研究室

構造物の揺れを捉える

建築構造II研究室では超高層建築物や大スパン構造物などの風の影響を受けやすい構造物を対象として研究を行っています。風洞と呼ばれる実験装置を用いて、建物模型に作用する風圧、風力、振動などのさまざまな応答量を計測し、合理的な耐風設計に資するデータを提供しています。また、構造物の応答性状を把握するために、GPS変位計測システムや多点加速度計測システムを実際の構造物に設置して応答計測を行っています。近年は様々な自然災害で被災した構造物の応急危険度判定をターゲットとした構造ヘルスモニタリングについても研究を行っています。

構造デザイン分野建築構造Ⅲ研究室

風、体で感じて正しく理解する。

建物は強風に安全であり、またそれによる揺れを抑えなければならない。強風に揺れにくい建物を目指して様々な研究がなされ、実用化されている。また、最近自然エネルギーに関する社会的な関心が高くなり、太陽電池パネルや風力設備施設など自然エネルギー関連施設の耐風安全性に対する研究を要しており、このような社会的な必要性に応じて我らも多様な研究を行っている。主な研究内容は不整形超高層建物の空力特性、様々な構造物における風荷重の組合せ、低層建物郡内の対象低層建物の風荷重算定法、ソーラーウィングの空力特性などである。

構造デザイン分野建築材料研究室

コンクリートの可能性を追求する

様々な産業で使われる材料は、日々進歩しています。建築におけるコンクリートも、その中の一つといえます。例えば、実際の建築で使われているコンクリートの強さは、この数十年で、5倍にも6倍にもなっています。新しいコンクリートを見て「強くなったなぁ」と実感することはできませんが、街にタワーマンションのような大きな建築物が増えていることは実感できるのではないでしょうか。大きな建築物は、このような強いコンクリートに支えられています。建築材料研究室では、このような、近未来に実際の建築で使われそうな新しいコンクリートについて、研究を進めています。

環境デザイン分野建築設備デザイン研究室

自然エネルギーを用いて健康で快適な室内環境を実現する

当研究室では、健康で快適な室内環境を少ないエネルギーで実現するためのシステムの1つとして、放射空調システムを研究しています。放射空調の一種である床暖房が快適であることはよく知られていますが、床冷房や天井冷房など、放射を使った冷房も、気流によるドラフト感がないことから、エアコンなどより快適性に優れた面があります。そこで、放射空調の快適性と省エネルギー性に関して、実際の建物の測定や被験者実験を通じて研究しています。
また、地中熱や風力など自然エネルギーを利用するシステムは、地質や地下水の流れ、風向?風速などの自然条件が建物建設地によって大きく異なるため、費用対効果の予測が難しいという問題があり、普及の障害となっています。そこで、自然エネルギーを利用した建物を実測してその効果を実証するとともに、建設地の自然条件を用いた正確な予測手法の開発や、より効果的に自然エネルギーを利用できる冷暖房?換気システムの研究?開発を行っています。

環境デザイン分野建築環境計画研究室

次世代環境建築の実現

環境建築とは、地球環境に対する負荷削減のみを追求した建物ではなく、人の快適性や健康性を高めるような室内環境を実現していることが重要です。このような2つの環境に焦点をあて、ヒトとエネルギーの両面から研究を行っています。現在は「通風?自然換気班」「環境建築デザイン班」「次世代空調システム班」の3つの班があり、通風によって室内の温熱環境と空気環境を制御する自然換気システムや光と熱のバランスのとれたファサードシステム、高度な省エネルギーシステムを永続的に賢く運用するためのコミッショニング手法などについて研究しています。また、居住者の健康性や環境建築の室内環境の豊かさが人に与える影響など、ヒューマンセントリックデザインの視点から建築環境のあり方を考えていきます。


環境デザイン分野建築環境工学研究室

より少ないエネルギーで快適な建築?都市環境を実現する

建築は、周辺環境?都市環境?地球環境といった、より大きなスケールの環境に配慮したものでなくてはなりません。本研究室では建築物に影響を与える屋外環境(風、日射、雨など)の実態を把握するため、屋外実測調査や風洞実験を中心に学生と一緒に体と頭を動かしながら、楽しく自由な雰囲気の中で研究をすすめています。風洞実験や数値シミュレーション、現地実測(武蔵小杉周辺、厚木市などを対象)を通して、都市?建物周辺での大気汚染物質の拡散問題、ヒートアイランド問題、高層建物周りに生じる強風問題を予測し対策方法を提案する研究を行っています。また日射量や気温、湿度、風、雨といった屋外環境から利用できる自然エネルギーを観測データから推定して、建築における消費エネルギーの低減がどこまで実現できるかシミュレーションから評価する研究も行っています。

建築学科について