工学部長からのメッセージ
工学部長 陣内 浩
東京工芸大学は2023年に創立100周年を迎えました。今後も、これまでの伝統と遺産を引き継ぎながら、社会で活躍できる表現力や描写力を持つ多才な技術者を育成してまいります。
皆さんに学んでいただく工学部は、2024年度から?情報学系??工学系??建築学系?の3つの学系に再編し、その中に「情報」「機械」「電気電子」「建築」の4コースを持つ形といたしました。
さまざまな仕事にAIが浸透することが確実な時代となり、社会で活躍する技術者には、深い専門性だけでなく、情報学に関する最低限の知識が必須となりました。このような背景に鑑み、東京工芸大学工学部では、コースの選択に関わらず、すべての学生が情報基礎を学んでから卒業するカリキュラムとなっています。
また、工学部にいながら?写真演習??デザイン演習?を学べるのは、写真教育にルーツを持ち、芸術学部を併設する本学ならではの強みです。高校では文系を選択し、现在哪个app能买足彩理系に転向したいという方にも、きっと満足していただけるさまざまな授業が履修できるようになっています。
さらに、入学時から、担任教員に相当するカリキュラム?アドバイザーが、履修計画や進路などをサポートする体制を整えております。就職力に定評のある本学工学部ですが、これからも社会のニーズにマッチしたより多くの技術者を未来に送り出すことを約束いたします。
学長挨拶
東京工芸大学ならではの学びの環境
工学部では、全学系?コースにおいて工学の基礎と情報処理技術をしっかり身につけた上で、専門領域の学びを深めていきます。自校教育科目では芸術的感性も養い、将来につながる創造力を磨きます。
情報処理に強くなる教育カリキュラム
全学系?コースで1年次の必修科目となっており、情報処理 、データサイエンスなどにも対応していきます。
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コンピュータ基礎
コンピュータの一般的な利用に関するログインなどの基本操作方法、授業や将来的に利用するオフィス系アプリケーションの基本操作を、演習を通して体験的に学ぶことができます。
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プログラミング基礎
身近で平易な問題に対する解決方法の論理的な組み立て方や、その解決プログラムの作成演習を通じて、プログラミングの基礎を体験的に学ぶことができます。
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情報技術入門
Society 5.0において重要となる情報技術の基礎を学び、多様な社会に関する知識?教養を学ぶとともに、ネットワーク社会において自身の行動が社会に与える影響について学びます。
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情報処理概論
工学系の基盤となるコンピュータの構成要素、ネットワーク、論理演算や論理回路、システム開発手法などの仕組みや技術知識について、コース管理システムを利用して反転学習で学ぶことができます。
進捗を実感できる教育を実践しています
初年次教育
必修科目「学修技術と自己管理」で学修成果を上げるために必要な考え方やテクニックを習得します。研究テーマや将来像を明確化できるよう、カリキュラムの仕組みや自己管理法などを学び、履修計画を具体的に組み立てられるようにします。
自校教育科目
写真大学がルーツであり、芸術学部を持つ本学ならではの自校教育科目「写真演習」、「デザイン演習」で豊かな表現力、描写力を身につけます。自分の所属学系?コースと異なる分野の視点を取り入れることで、新たな可能性に気づくことができます。
副専攻
副専攻では、卒業要件単位124単位のうち11~15単位を占める任意選択について、特定のテーマを追求して体系的に学修することで、主専攻を補強し、第二の強みを作ることができます。
芸術的センスを磨き豊かな表現力と描写力を
写真演習?デザイン演習
本学は、「写真技術の振興によって、国家の発展に貢献する」ために設立された小西写真専門学校が出発点です。そのルーツを大切に思い、かつ現代の学生が工芸大生らしい特色ある技術を学ぶために「写真演習」と「デザイン演習」を開講しています。光?立体感、奥行の表現を伴った写真を撮れる、フォトショップを使って写真をきれいに仕上げられる、イラストレータの初歩的な操作を身につけている、などを目標としています。
芸術学部の概論科目をオンデマンドで受講
2年次には、芸術学部で開講している各分野概論科目をオンデマンドで受講することができます。
[受講概論科目]写真学概論/デザイン学概論/ゲーム概論/マンガ学概論/アニメーション概論
オンデマンドで受講できる
芸術学部の概論科目
科目名称 | 科目の概要 (2024年度シラバスから抜粋) |
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写真学概論 | 写真学に関する基本的な概念?理論?歴史などについて概説する。 |
デザイン学概論 | デザイン学に関する基本的な概念?理論?歴史などについて概説する。 |
アニメーション概論 | アニメーションに関する基本的な概念?理論?歴史などについて概説する。 |
マンガ学概論 | マンガ学に関する基本的な概念?理論?歴史などについて概説する。 |
ゲーム概論 | ゲームに関する基本的な概念?理論?歴史などについて概説する。 |
ドローン国家技能資格取得で
卒業単位認定!
(株)先端技術無人航空機トレーニングセンター(AUTC)によるドローン講習が学内で受講できる本学では、2024年度入学生から、ドローン操縦技能の国家資格である「無人航空機操縦士(一等?二等)」を取得した場合、卒業要件単位に新たに認定することとなりました。
芸術学部とのコラボレーション
工学部と芸術学部の2学部を擁する本学では、相互に関連する「工学」と「芸術」のコラボレーションによって新たな研究や表現を生み出せるよう、さまざまな形で両学部の連携を推進しています。
Co-G.E.I.チャレンジ
学生による工?芸共同研究工学部と芸術学部を持つという本学の特徴を活かし、工?芸両学部の学生が協力して行う研究を推進しています。学生から提出された申請書とプレゼンテーションをもとに、学長が委員長を務める審査委員会が審査し、支援する活動を決定します。学部や学科?学系?コースを越えた、新しい価値の創造にチャレンジしています。
Co-G.E.I.......「Cooperative Good Educational Innovation」(協同して取り組む、優れた教育的革新)の頭文字をつなげた造語
深層学習による手話動画の認識手法の研究及びシステムの構築
高精度な手話の自動翻訳システム作りに挑戦
動画による高度な手話認識システムの開発を行っています。工学部と芸術学部の共同研究で、工学部では手指の動きを動画から検出するディープラーニング(深層学習)のプログラムを開発し、MediaPipe(Googleの機械学習ライブラリ)を活用して手話を読み取るプログラムを作成しています。
LiDARによる3D構築と高精度位置測位
RTK-GNSSを用いたデジタルツインの作製
最先端の機器を用いて、3Dデジタルデータを製作
写真からリアルな3DCGを生成するフォトグラメトリ。その技術にLiDARや高精度位置測位のデータを取り入れることで、高精度の3Dデジタルデータの完成を目指しています。これによって、貴重な文化遺産を正確な形で後世に残すことも可能に。今後は3Dプリンタの活用も検討しています。
工?芸融合科目
所属学部?学科?学系?コースを越えた履修が可能工学と芸術学が融合した科目群として、どちらの学部の学生でも履修できる「工?芸融合科目」を開講しています。さまざまな分野での「工?芸融合科目」を履修することによって、視野の広い技術者?アーティストになることが期待されています。
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工房(1年次)
一般的に「工房」は作業スペースをイメージされる方が多いと思いますが、本学の「工房」は正規の演習科目として単位認定されるのが大きな特色です。この「工房」には本学ならではの分野「マンガ工房」?アニメーション工房」?模型工房」?写真工房」が設けられ、それぞれ専用スペースで授業を行います。工学部の学生でもマンガを描いてみたい、芸術学部の学生でも模型を作ってみたい、そんな好奇心を満たすことができる楽しい授業が受けられる、本学ならではの制度です。
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知性と感性を学ぶ(1年次)
東京工芸大生としてのアイデンティティ(主体性、同一性)を確立するとともに、今後の学習の動機づけや方向づけにおける道標を示します。
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アート&サイエンス概論
(1年次)具体的な作品実例を通して、科学および工学技術がアート表現と非常に深い関わりがあることを学びます。
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カラーサイエンス&アート
(1年次)テクノロジーからアートまでを包含する学際的研究分野である「色」について、多様な観点と可能性を理解し、自らの研究?制作活動に応用できることを目標とします。
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工?芸制作演習
(2年次夏季集中)工学部と芸術学部の学生が協力して作品を制作します。芸術学部の学生は工学的技術を学び、工学部の学生はアート作品の実現を目指した創作プロセスを学びます。
ミドラボ
神奈川県住宅供給公社と連携した教育?研究プロジェクト神奈川県住宅供給公社と本学は、2018年1月に厚木市緑ヶ丘エリアの活性化に向けた連携協定を締結し、「ミドラボ」という教育?研究プロジェクトを立ち上げました。大学が持つテクノロジーとアートの力を活かし、学生による建築?ランドスケープの設計提案や、健康で快適なウェルネス住宅の実証実験、マンガ?映像を用いた地域のメディア制作などを行っています。
入学から卒業まで万全のコウゲイサポート体制
本学の特徴は、目標を見据えた個性ある学修歴を構築できる仕組みとサポート体制にあります。フレキシブルな学びを体現する本学ならではの手厚いサポートで、入学から卒業まで強力に支援することを約束します。
入学前サポート
入学前から安心して学修できるようさまざまなサポートをしています。
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入学前準備学習プログラム
大学での学びが円滑に進むよう、数学、理科などの入学前準備学習プログラムを用意しています。理数科目が苦手な方のために、基礎的な内容を復習できるコンテンツもあり、スマホで取り組めます。
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入学前の図書館利用
ひと足早くキャンパスライフを体験して頂けるよう、入学前から図書館を利用することが認められています。館内の見学や所蔵図書の閲覧だけでなく、学習の場としてもぜひご活用ください。ご家族?ご友人の同伴も可能です。
学修サポート
学修の成果を向上させるため、さまざまなサポートがあります。
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カリキュラム?アドバイザー制度
必修科目「学修技術と自己管理」の中で、工学部の各教員がカリキュラム?アドバイザーを担当します。カリキュラム?アドバイザーは、学生と個別に面談をしながら、必要な科目や専門分野、就職?進路の希望など、各自の夢を実現させるために必要な選択肢や可能性を提案し、学生一人ひとりの「自分だけのカリキュラム作り」をサポートします。
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学修支援センター
苦手科目や、授業で分からなかったことを教えてくれる、個別指導塾のような場所です。教員や高校教員経験者、现在哪个app能买足彩生?学部4年次生が常駐し、数学、物理、化学、英語、日本語を基礎から教えてくれます。
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習熟度別クラス編成
1年次の数学、物理などの専門基盤科目は、入学時のプレイスメントテストの結果をもとに、習熟度別クラス編成をしています。文系や専門高校出身の方でも安心して授業を受けることができます。また、クラスは全コースで編成していますので、他コースの学生と知り合い、友達になれます。
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2年次コース変更
1年次は専攻分野の基礎を習得しつつ、他コースの学びにも触れ、学びが活かされる仕事についての理解を深めます。それらを踏まえ、2年次正規進級時に、希望する進路に合わせてコース変更が可能です。
授業の質を高める取り組み
授業の質を高めるため、さまざまな取り組みをしています。
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ピア?レビュー(教員相互の授業公開)
授業を他の教員が見学し、授業内容や方法について評価し授業の改善を行っています。評価する教員にも授業方法に関する知識や技能が共有できます。
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FD(Faculty Development)研修会
教育内容?方法の改善?向上のために、大学全体、学部、コースごとに教員の研修会を毎年開催しています。
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授業アンケート?顕彰など
授業を履修した学生から、科目ごとに授業内容?運営の評価データを収集することを目的としています。得られた回答および集計結果は以下のように利用します。
- 教員がより良い授業を実現する上で参考にします。
- 良い授業を実践している教員を表彰します。
- 履修登録の指針となるよう、集計結果を公表します。
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教員の学生対応力向上支援(教員の傾聴トレーニングなど)
教員が学生の悩みにしっかり向き合い、問題を改善や解決に導くために、大学は教員に対してさまざまなトレーニングを実施。傾聴の大切さや実践方法を学び、学生への声かけ方法のロールプレイも行います。
厚木キャンパス紹介
西に丹沢連峰を望む、緑に恵まれた厚木キャンパス。17万平方メートルに及ぶ広大な敷地には最新の研究施設や設備が整っています。
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学生支援センター〈HOME〉
大学生活に関する、ちょっとした質問から切実な悩みまで、専門資格を持つカウンセラーに相談できます。誰でも気軽に食事や自習ができるフリースペースも設置しています。
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色の科学芸術センター col.lab
工学部?芸術学部教員の共同研究によって、「色」の科学的芸術的な面白さや奥深さを体験できるcol.labギャラリー(カラボギャラリー)を設置。新たな研究につなげていきます。
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憩いの広場
「天下一」の愛称で親しまれ、学生達の憩いの場として、音楽ライブやダンスなど様々なイベントで利用されています。
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学生食堂
カフェテリア方式の食堂では、主菜?副菜からデザートまでのべ80種類以上のメニューを用意。学生達の多様なニーズに応えています。
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学修支援センター
高校時代文系クラスだった人や苦手科目のある人が安心して学べるように、常駐している教員やチューター達に気軽に質問できる場です。
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ラーニングコモンズ(10号館)
自習から飲食まで幅広く利用できるオシャレな空間。プロジェクタ投影もできるので、アクティブラーニングとしても利用可能。
研究環境
文部科学省より選定された4つの研究センターを中核に、最先端の研究や新たなものづくりに挑んでいます。
風工学研究センター
文部科学省の学術フロンティア推進事業に2000年に採択され設立されました。風と人間の安全で快適な関係を研究するユニークな研究機関です。21世紀COEプログラム(*)、グローバルCOEプログラム(*)に連続して採択され、現在は共同利用?共同研究拠点(*)として、産官学を含む多くの研究者や実務者、研究機関との共同研究を推進しています。「近年の気候変動に伴う激甚強風災害の低減」「通風設計法の構築」「都市の空気環境評価法の構築」の3つのテーマを掲げ、教育研究活動を行っています。2019年度以降も共同利用?共同研究拠点の更新が認定されており、益々活動が期待されます。
(*)いずれも文部科学省による非常に重要な拠点形成プログラムで、 国内建築分野では全ての国公私立大学の中でも数件しか採択されていない優れた教育研究活動
厚木キャンパスぐるっと紹介
大学選びには、直接キャンパスを見るのが大切!でも、直接見る機会がないみなさんに、工学部の学生さんが学ぶ厚木キャンパスをネットでぐるっとご紹介します!
それでは、厚木キャンパスの中を見てみましょう!(Google ストリートビューで見られます )
工学部 実就職率No.1への取り組み
取り組みの紹介
AERA MOOK「就職力で選ぶ大学2020」の学部別実就職率ランキングで本学工学部が全国の理?工?理工学部で15位(97.5%)となりました。
神奈川県の大学では第1位となっています。ここに至るまでの本学の就職支援への取り組みをご紹介します。
充実のキャリア教育科目群
2011年度に、すべての大学に『キャリア教育』が義務化されましたが、本学では2001年度から「キャリア教育科目」を設けており、『キャリア教育の重要性』が浸透していました。
社会の変化に対応するため、キャリア教育も変遷し、2019年度入学者から工学部では、1年次キャリア教育科目を必修化し、自己表現方法の習得に力を入れています。実際に、1年生からキャリア教育を受けている学生は内定が早く出るなどの効果が出ています。
本学のキャリア教育科目について、詳しくは以下のページをご参照ください。
具体的な支援活動について
就職支援課では、就職希望者のほぼ全員の『顔が見える』活動態勢をとっています。一人一人の現在の状況、研究内容やクラブ活動などを把握し、どのような就職先を希望しているかも理解しています。そして、できるかぎり希望に沿う就職先を見つけるよう、就職支援スタッフが粘り強く後押しし、研究室の教員も熱心に支援します。学生たちもそうした熱意を感じて応えてくれています。三者それぞれが信頼しあっている点が本学の就職支援の特徴だと思います。
また、年間約100回の学内企業説明会(合同?単独合算)を実施し、マッチング機会の創出に力を入れていることも大きな特徴のひとつであると考えています。
本学の就職支援活動の具体的な流れについて、詳しくは以下のリンク集をご参照ください。
就職支援スタッフのサポート
学生たちにはあまり知られていない企業にも優良企業はたくさんあります。そうした情報について、就職支援スタッフが徹底的に研究しています。
また、就職支援スタッフが企業からダイレクトに得る情報を個々の学生に共有できる体制も整備されています。そこは他大学に負けません!
それもこれも、学生の喜ぶ顔が見たいからです。
工学部(2024年3月卒)
就職先業種内訳
就職先実績
製造業
2024年3月卒
アイダエンジニアリング(株) 市光工業(株) NKKスイッチズ(株) エリエールペーパー (株)大久保歯車(株) (株)キッツ (株)鷺宮製作所 芝浦機械(株) 住友電装(株) (株)ソノコム 東プレ(株) 日産自動車(株) 日産車体(株) 日本ピーマック(株) (株)放電精密加工研究所 三菱電機(株) ミマキエンジニアリング(株) (株)ヨコオ リンテック(株) 他
2023年3月卒
(株)アマノ イリソ電子工業(株) NKKスイッチズ(株) (株)オーク製作所 JR東日本メカトロニクス(株) (株)JVCケンウッド 芝浦機械(株) スタンレー電気(株) 住友大阪セメント(株) セイコーエプソン(株) 立川ブラインド工業(株) 月島機械(株) 日産自動車(株) 日本電産トーソク(株) 日本電波工業(株) 不二サッシ(株) (株)富士通ゼネラル 古河電工パワーシステムズ(株) ミネベアミツミ(株) (株)メイコー ローム浜松(株) 他