研究

2023.1.30

理科の魅力を伝え、教師のプロを育てる

工学部 工学科 総合工学系
化学?材料コース 教職課程
小澤 一仁 准教授(おざわ かずひと)

教員プロフィール

おざわ?かずひと
横浜国立大学现在哪个app能买足彩学校教育専攻心理学専修、帝京学園短期大学幼児教育課専任講師を経て現在に至る。人間科学研究室で心理学の研究、教職課程の教員として活動中。

理科の面白さを味わい伝えてほしい

 化学?材料コースに入学した学生のみなさんは、中学校と高等学校の理科の教員免許が取得できます。化学という学問分野を専門的に学びながら、ぜひ多くの学生に、理科の魅力を伝えられる先生になってほしいと思います。今年の4年生には、横浜市の教員採用試験に合格し、来年の4月から教師として教壇に立つ先輩もいます。

多くの疑問を持ち、答えを追及することが大切

 学ぶ側である学生が、教える立場になるにあたり意識してほしいのは、上手に学ぶことです。教えることが上手な先生は、学び方も上手です。学生生活の中で、いろいろな先生と接し、良いところをたくさん吸収してください。

 化学?材料コースでは、様々な元素が結合し、様々な化合物がどのようにできていくのかを専門的に深く学んでいきます。その際に、専門的な知識を獲得しつつ、多く疑問を持って、その答えを追求していってほしいと思います。

 例えば、理科が苦手だという生徒もいます。理科の教科書の表紙を開くと、必ず周期律表が載っています。誰もがスイヘイリーベー?と苦労して暗記したと思います。そんな中でも、「この物質は何でできているのか?」と誰かから問われたときに、「そう言えば何かな?これだけでなく、この世界の全てのものは何でできているのかな?」と疑問に思うと、不思議と興味や関心がわいてくることがあります。その答えは、あの周期律表にあります。この世界のすべてのものは、周期律表にある元素からできています。そして、化学は、それらの元素がどのように様々な物質へと形作られていくのかを追究する、とても興味深い学問分野です。この魅力的な化学を、専門的に追究しながら、疑問を持って学んでいくことが、教える立場になったときに、生徒に「ただ覚えなさい!」と言うのではなく「何が?なぜ?どうして?」という問いを投げかけて生徒の興味や関心を引き出すヒントになります。

教師のプロを育てます

 そして、4年の教育実習では、実際に教える立場を経験し、大学生活とは違った多くの学びがあります。教育実習を実施した生徒は、実習報告会を行うのですが、その際に成長した生徒たちの姿を見ると教職課程の教員としてやりがいを感じます。教育実習を終えると見違えるように成長する学生もいます。この教育実習の経験は、企業に就職したとしても、社会人として生きると思います。

 また、本学の他のコース他学部では、理科だけでなく、数学?情報?工業?美術の教員免許を取得できます。教育学専門の茂野賢治先生、美術教育専門の相澤久徳先生、心理学専門の私が、しっかりと指導します。その成果として、東京、神奈川を始め関東近県で中学高校の教員をしている卒業生が数多く出ています。教員志望の学生は、その免許を活かし教師として教えることの楽しさを多くの人に伝えてほしいです。

※所属?職名等は取材時のものです。

化学?材料コース

化学反応を取り扱う知識?技術を身につけ、あらゆる産業、先端材料、応用化学分野で生かす

産業界のあらゆる分野で活躍可能な、材料化学や次世代エネルギー源を扱う化学、分析化学などを学び、研究することができます。エネルギー化学分野や最新の材料を扱う先端材料化学に注力しているのも特徴で、環境や先端材料の分野でも活躍できる人材を育成します。